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昔、上司の鞄持ちをしていた頃によく聞いた上司の決めゼリフをふと思い出しました。日本のバブル経済の大恩恵を受けゴールドコーストの不動産市場が栄えた時の頃、日本人のご年配のお客様からお叱りを受けたときの決めゼリフの中に、「貴方たちはそれでも日本人ですか!!」という表現がありました。同胞意識、民族意識、プライド云々からくる決め言葉だと思いますが、この言葉を言われると、何か、こう不思議な感情を掻き立てられ仕事の姿勢を正したもので、日本人であることに感謝したものです。ちなみにオーストラリア人に「お前はそれでもオーストラリア人か!!」といっても、「Yes so what?」という返事が返ってくるだけで、この言葉が何を意味していて何を期待されているのか全く理解してくれないと思います。もしかすると、今では日本人でも理解してくれる人は少ないかも知れませんが…。それで、私の上司です。あまりにも部下達の出来が悪かったのか(少しは良かったのですが)、怒りが頂点に達すると、ワナワナと体を震わせ、「お前ら宇宙人か!!俺の言っていることが分らないなら今すぐ宇宙に帰れ!!」と大声で怒られました。「日本人ではなく宇宙人? 」と疑問はもったものの、あまりにも上司が怖くて、「申し訳ございません。私は帰るつもりはありません。ここに残って仕事に励みます!!もう少し頑張らせてください!!」と言っていました。上司の叱咤激励があり、今の自分があるわけですが、それにしても傍から見ると少し滑稽な会話だったかもしれません。
ゴールドコーストは素晴らしい天気が暫く続いていましたが、先々週の初めには一転し天気が大きく崩れました。今回は並大抵のものではなく、記録的な強風と暴雨が2日程続き至る所で事故がおきました。高速道路沿いにあるユーカリの大木が強風で倒れ道路を遮断し車の大渋滞があったり、とてつもない降雨量で川が氾濫し住宅や公共施設が浸水したり、強風で建物の格子が吹き飛ばされ、運悪くそれがもろにあたり亡くなった方がいたりと散々な日が続きました。あんなに素晴らしい天気がずっと続いていたのが夢のようで、「あれは嵐の前の静けさだったのか」と、自然の驚異を久しぶりに思い知らされたような日でした。
先日、変な日本語の広告を見つけましたが、今週末の広告を見ると見出しが変わっていました。推測するに、「あの広告の日本語は変だよ」、と販売担当者に誰かが教えてくれたのだと思います。ところでゴールドコーストでは、日本人所有の不動産を売却する際に広告の見出しにJapanese云々、つまり売主が日本人であることを記載することが多々あります。これは珍しい事で、例えばアメリカ人、中国人、韓国人やロシア人が売主の物件を売却する際に売主の国籍を表示しません。何故でしょうか?理由があります。それは昔、日本のバブル経済が崩壊した際、日本人や日本法人の企業がゴールドコーストで所有する物件を破格で売却しました。ほぼ投売りの状況が暫く続き、この時に物件を購入した買主は後に莫大な利益を得た人もいます。そのときの状況は当時地元のニュースでよく取り上げられたことがあり、「日本人所有物件=安く買える」という思惑が市場でできあがっています。もう一つの理由は「日本人が所有する物件は状態が良い」という評判です。殆どの方は別荘としてお持ちで、しかも年に2、3回しか使用せず、また室内で靴を履かないという日本の習慣は地元では知られていて、結果、「日本人物件=状態」が良いということになっています。ちなみに、よその国の人が売主の場合には、Overseas vendor(海外の売主)と表現されます。広告の掲載内容にもそれなりに歴史があるものです。
サブプライムローン、リーマンショック以降他の国に漏れずゴールドコーストの不動産市況も厳しい日が続いていますが、ここにきて市場が底をついたのでは?という期待を抱かせるニュースが出始めています。一番大きなニュースはヒルトンホテルプロジェクト。地元大手の開発会社ジムラプティス社が手がけた大型プロジェクトですが、金融市場の信用収縮で資金繰りが行き詰まり破綻。この事業を継承すると名乗りを上げた投資&建設会社Brookfiled Multiplex社が主な債権者であるANZ銀行、管轄役所のゴールドコースト市役所と事業を完成させることで協定を交わしたことが正式に公表され、工事が再開されました。昨年度より工事は止まっており、バブルの残骸になるのでは気になっておりましたが、ようやく息を吹き返すようで良かったと思います。住居410戸、ホテルルーム169室の大規模戸数で、しかもヒルトンのブランドを背負った大規模プロジェクトですので、地元の経済に及ぼす効果は大きいと思います。その他、競売で2mil(約1億4千万円)の物件が売れた事や、ビーチフロントの豪邸が18mil(約12億円)で売却されたニュースが流れ、業界では久々に明るい話題となりました。
日本所有者を販売する?突然入ってきた物件広告の見出し。英語での見出しはJapanese Owner Must Sellと記されている。恐らく、「日本人の所有者がこの物件を売ることを切に望んでいる」、という意味を表現したかったのだと思うが、この見出しだと広告費を出したオーナー様が気の毒だと思う(ここでは広告費はオーナー様が負担することが商慣習です)。広告を掲載する前に一度オーナー様に確認をすれば良かったのに。。。。 実はこの逆を体験することも多くあります。つまり日本に旅行で行った際に、英語で「この表現はないでしょう」、という表現。たまに笑えないような表現に遭遇することもあります。一番印象に残っているのが、日本の国際線大玄関、成田空港での案内板でした。今でこそ、入国管理局では外国人の並ぶ列にはForeignerの表示がされていますが、以前は何とAlien(エイリアン)と表示されていたのですよ。確かに正しいかもしれませんが、宇宙人、異性人という訳もあります。あのエイリアンの映画は有名ですよね。あの表現には正直びっくりしました。色々なプライドがあり訊きづらいこともあるかと思うが、後で笑われるなら初めに確認をしておくべし。諺にもあるように、「聞くのは一時の恥。知らぬは一生の恥」、です。余計なお説教でした。
Author:豪州の星
沖縄県、宮古島出身。オーストラリアに移住を決意し87年にワーキングホリデーで来豪。飲食業、観光業に従事した後1989年よりゴールドコーストの不動産業に従事。独立事業主で永住権を取得。その後、2005年には市民権を取得。常にチャレンジ精神を持ち、向上心を絶やさずに物事に取り組んでいます。